Img_35d06e26ad66c33146032aebbbbd8347
Img_4bea7c042748c7ef588723c2ef40c137
Img_c44b3854e455b749c05a699d5b42b92a
(写真提供:同血社 下山陽太氏)
※神宮参拝禊会のご案内 (Click!) 

ロシアでは国民が北方領土紛争に関して、島ではなく「プーチン大統領を日本に渡してしまえ」と、なかなか粋なスローガンを掲げているという。

22日の日露首脳会談は、また安倍首相が待ちぼうけを食わされてはじまり、結局のところ会談の意味がどこにあったのか、傍目にはなかなか理解できないものに終わった。

どこに向けて前進するのか?

さきがけた外相会談をめぐる報道では、1956年の日ソ共同宣言をベースにした歯舞群島、色丹島にプラスアルファがなされる形での協議に一歩前進しているかのような印象操作がさかんに行われていた。

一方で、ロシアのラブロフ外相は、北方領土がロシアの主権であることを日本が認めなければならないと発言する。もちろん、これはロシア国内向けのものであるのだが、逆に日本もまた4島返還を原則としながら、共同宣言の2島に政策を転換することに対して、国民の信を得ているものでもない。

はたして長期的な展望、指針が両政府にどれだけあるのだろうか。

56年宣言にならえば、国後島、択捉島を取り戻すことは現実性を失う。可能性としては、2島返還によって国境が画定され、その上で国後、択捉への自由往来などが可能になるかも知れないが、それも希望的観測に過ぎない。

それよりも、単純に歯舞、色丹の日本への主権移転がスムーズに行われるのか。

一説によれば、ロシアは返還ではなく2島をプレゼントするという意味合いでとらえているらしい。

しかしプレゼントされては困るのである。あくまでも取り戻すのだ。

対話したジャーナリストは、プーチン大統領から勲章を受け、ラブロフ外相にも個別にインタビューのとれるASLAMOVA Daria女史。

領土に関する認識は平行線を辿るだろう。その上で何を見出すことが出来るのか。

特に印象に残った事柄といえば、大東亜戦争終戦にともなう認識である。

日本は、敗戦し講和条約を締結した時点で新しい国になっている。過去はすべて精算されなくてはならない(千島や樺太をふくめ、北方領土はロシアのものになった)というものだ。

かなり日本の歴史や文化をナメた発言である。

ありふれた言い方だが、終戦のどさくさに便乗し、二国間の条約を無視した上に、密約に乗じて不当に行った侵略が、戦争行為ではないという認識もないのだろう。

そこにはふれることなく、声高に自国の正当性を主張されると対話の気分は段々失せてくる。

中国でも、討論のテーマとはかけ離れた「歴史論争」(一方的な論理の押しつけ)に辟易とさせられたことを思い出した。

なんならシベリア抑留とは、などと発言してもよかったのかもしれないが、今回の主旨とは違うのだろうと、理性を働かせた。(この時点で私の敗北なのだろうか)

日本とロシアの関係改善は、中国や韓国との関係にも大きな影響を及ぼし、なにより日米関係の重大な見直しの可能性を見出すことが出来るかも知れない。

それでもDaria女史は、アメリカの植民地である日本との同盟などあり得ないと断言した。なかなかのナショナリストである。

熱烈なる毛沢東思想で反米を! と語った中国人識者を思い出した。

盛んに報道される「2島返還論についてどう思うか」という私の問いには、きっぱりと「ロシア国民に対する裏切りである」と答えた。

これはそのまま、4島返還から政策転換をしようとする日本政府に対する国民の意見でもある。

では、北方領土はいつ戻るのか。

2月7日を迎えるにあたり、毅然とした外交を求めて政府に要請を行うつもりである。

【余談】
参加の同志より、ロシアの国民は靖國神社についてどのくらいの認識を持っているかとの問いかけがあった。

その答えは、「国民の8割はその存在すら知らないだろう。でも、安倍首相が父の墓参りをしたことは、ほとんどの国民が知っている」というものだった。